雷雨の陰で ~裏方も知らない裏話~
こんにちは
EQUIPO SOWVAのご隠居さんです。
リンクのエントリーにもありますように、当日は激しい雷雨に襲われました。
雨はいいのですけれども(嫌ですけど)雷さまはダメです。
危ないです。
試合開始がずいんぶんと遅れました。
文句のひとつも出ておかしくないような状況でしたが、当日は松田さんの追悼試合でもありましたので
「マツが俺も混ぜろって言ってるよ」
「マツが『俺もいるぜ』って言ってるよ」
と松田さんを感じていたようでした。
誰もが、アルウィンにいる人だけではなく、松田さんを知っている誰もが思いを寄せていたでしょう。
試合開始が延びた分だけ思いを馳せる時間があったように思えます。
一方で運営側ではいろいろな話が飛び交っていました。
試合はできるのか?
どこで判断するのか?
そしてシャトルバス乗り場でもアルピコさんの担当者の方が何度も私に訊きにいらっしゃいました。
「今日、中止ってことはないですよね?」
「何時くらいに始まりますかね?」
いずれも私には答えられません。
「たぶん」とか「さあ?」とか申し訳ないお答えしかできませんでした。
結局1時間ほど遅れて試合が始まりました。
この1時間の遅れが実は大問題でした。
松本山雅は当時からシャトルバスを利用していただくことに力を入れていました。
さらに、当日は松田さんの追悼試合ということで、横浜はもちろん日本中からマツサポさん、サッカーサポさんが来てくださっていました。ということは、シャトルバスの利用者がいつもよりも多いということです。
そして、アルピコさんのご協力の下、おそらくバスの数も通常より多かったと思います。
夏休みですので、当然アルピコさんのバスもお忙しいことだと思います。
(観光シーズンだし、昼間は観光バス運転して夜はシャトルバスの運転とかなのかなあ。大変だなあ)と思いながら帰りの準備をしていると責任者さんがいらして、
「あの~、シャトルの最終は何時くらいになりそうですか?」
「キックオフが1時間遅れたので、シャトルの最終も1時間遅くなると思います」
「そうなりますよね。困りました。ドライバーが足りなくなります。できるだけタクシーを回そうとは思いますが・・・」
「えっ!?」
プロのドライバーさんは勤務時間が決まってらっしゃるとのこと。
安全のために何時間以上の勤務したら何時間以上休憩をしないといけないということが法律で決まっているそうなのです。
そしてこの日1時間キックオフが遅れました。
シャトルバス乗り場の無線がこれほどありがたかったことはありません。
すぐにクラブに事情を伝え、電話で協議していただきました。
ドライバーさんはどうしたって業務終了しないといけない。
いくらアルピコさんとはいえ、バスの代わりにタクシーというのは中々厳しい。
どうするんだろ?
試合後半の途中くらいでしょうか?
「あっ、部長!お疲れ様です!」
というような声がいくつか聞こえてきました。
なんと!
役員や管理職の方々が日曜日の夜にアルウィンまで来てくださったのです!
「いや~、どうしようもないから部長に相談したら来てくださるってことになりまして」
シャトルバス責任者の方もホッとしてらっしゃいました。
かっこいい。
「なんだ、そんなことか。俺が運転するよ」
とでもおっしゃったのでしょうか?
かっこよすぎる。
私にもそんな機会があったら、かっこよく
「俺に任せろ」
と言ってみたいものです。
キックオフ時間が遅れたために、前半で帰られるお客さまにも対応できましたし、万が一の為に集めてくださったタクシーも活躍してくださいましたし、なにより偉い方々のかっこよさに救われたシャトルバスでした。